フットサルの練習後、汗を拭いてそのままバイクで「葫(にんにく) 葛西店」へ。日曜日の22時過ぎという遅い時間帯でしたが、店先のフクロウが今夜も健在。先客はおらず、静かな夜のカウンターに腰を下ろしました。
実は私は、子どもが生まれる前後の約5年間を葛西で過ごし、独身時代からこの界隈のラーメンは食べ歩いてきたタイプ。なかでも “夜22:30まで営業” のこの店は、遅い時間に「どうしても一杯」を叶えてくれる、頼れる存在です。
お店の特徴:根菜ベースのスープ×生にんにく=“葫”の個性
店名が示す通り、主役はにんにく。卓上には生葫(生にんにく)が用意され、自分ですり潰してスープに溶かし込むスタイル。これが唯一無二のパンチを生みます。
ベースのスープは根菜の甘みと旨みが前面に出た“ポタージュ系”。コーンポタージュを思わせるとろみと丸みがあり、塩ラーメンでも“あっさり”の対極。スープの濃さは調整可能で、こってり寄りにすると濃厚感が口いっぱいに広がります。初めて食べたとき、「これが塩ラーメン?」と驚いたほど。塩=淡麗という固定観念を覆してくれる、記憶に残る一杯です。
本日の注文:塩つけ麺を完食。懐かしさと美味しさが同居
この日は「塩つけ麺」をオーダー。啜った瞬間に、根菜の甘み→塩のキレ→生にんにくの香りが三段階で押し寄せます。麺を引き上げるたびに、スープの粘度がしっかり絡み、後半まで味がブレないのが嬉しい。
チャーシューはトロッとほどけるタイプで、つけ汁の熱で脂の甘みが立ち上がるタイミングが絶妙。フットサル帰りで空腹だったこともあり、気づけば完食。若い頃のように〆の“追い飯”までいきたい欲をグッと堪えました(スープに白飯は反則級…しかし今日は我慢)。
味のポイント
- 塩ダレの設計:角のないミネラル感で、根菜の甘みと喧嘩せず調和。
- 生にんにく:半すりで香り、しっかり潰して辛味とコク。段階的に足すと味変が楽しい。
- 濃度調整:こってり寄りで注文すると、ポタージュ感が最大化。初見さんはまず“ふつう→後半で濃く”がオススメ。
メニューの幅:塩推しだけど味噌も強い
この店は塩が看板ですが、味噌ラーメンも侮れない存在。根菜×味噌の相性は鉄板で、まろみの中に味噌のコクが乗り、冬場は特にリピート率が上がります。次回は久々に味噌で決まり。トッピングはバターよりもおろし生にんにくを推したい派。塩・味噌どちらでも、にんにくが一本芯を通してくれます。
混雑・利用シーン:遅めの時間帯が狙い目
日曜22時過ぎの訪問で待ち時間なし。平日夜も比較的入りやすく、**「仕事終わりにしっかり食べたい」「部活やフットサル帰り」**のシーンに刺さります。濃度のあるスープなので、夜でも満足度が高い一杯。
子連れ目線では、卓上にんにくの扱いに少し注意しつつ、塩分や濃度の調整ができるのは嬉しいポイント。
アクセス&基本情報(初訪の方へ)
- 最寄り:東京メトロ東西線「葛西駅」周辺
- 営業時間の目安:夜は22:30ごろまで(遅い時間帯OKが魅力)
- 店頭目印:フクロウがお出迎え
- スタイル:根菜ポタージュ系スープ/濃度調整可/卓上“生にんにく”で味変
※営業時間・定休日は訪問前に確認を。人気時間帯は早仕舞いもあり得ます。

こんな人に刺さる
- “淡麗塩”より濃厚な塩が好き
- にんにくでガツンと味を決めたい
- 夜遅くでもしっかり一杯、でも油重すぎは避けたい
- 葛西エリアで唯一無二の個性派スープを探している
まとめ:固定観念を覆す“濃厚塩”。生にんにくで完成する一杯
「葫 葛西店」の塩は、根菜の甘みと旨みをベースに、生にんにくを重ねて完成する“体幹の強い”一杯。ラーメン=動物系のコクに頼らない設計で、濃厚なのに食後感は意外と軽やか。チャーシューも抜かりなく、つけ麺にしたときの相性も抜群。
私にとっては、葛西で暮らした時間とともにある味。懐かしさと新鮮さを同時に呼び起こしてくれる、この街の“夜の定番”です。ご馳走様でした。次は味噌で、追い飯まで行きたい。

